水はけが悪いお庭

お庭スペースはあるけれど、雨や雪で地面がぐちゃぐちゃ…
見るのも億劫で放置してたら雑草だらけ!

よく見かける光景ではないでしょうか?

お部屋の掃除が必要な様に、お庭も人の管理が必要な場所の一つです。
目が届かないところは汚れやすいですよね。
せっかくお庭スペースがあるのならば、きれいに楽しく活用してほしい! というのが我々エクステリアプランナーの願いです。

今回は「水はけが悪くぐちゃぐちゃなお庭」を改善するためのちょっとしたお話です。



ご新築で新たに家を建てる場合、ご購入される土地も区画整備がされたニュータウンが多いことでしょう。
多くのニュータウンはもともと水田だった場所を埋め立てて造られている為、水はけが悪いことが多いです。
また、造成地に搬入された土質も良いとは言えないものが多く見受けられます。

一例としては、


グラウンドの土のような赤土

乾くとひび割れを起こす粘土質の土

などがあります。
またニュータウンとは違い、長く空地だった場所も土が長年耕されておらず、カチカチに固まっていたり、古い切株や木の根が詰まっていたり、少し掘ると湧水が染み出したりしているような場所もあります。
皆様、ご自分のお庭の土質はいかがでしょうか。

数ある水はけの悪い土地でも、改善する方法はあります。

改善方法①
[土地に勾配をつける]

勾配とは傾斜のことです。排水対策でもっとも重要です。
土にしみこむ雨水よりも、土の上を流れる雨水の方が断然多くはけるスピードも早いので、まずは土の上を流れるように、地面全体に傾斜をつけます。
芝やコンクリートは、実は少しだけ傾斜をつけて水が流れるように工夫しています。



改善方法②
[土壌改良・土の入れ替えをする]

長い間手入れのされていない土地などは押し固められ通気や通水の悪い状態となります。
水が通る隙間がない為、まずは土を耕し通水確保のための山砂を混ぜ、畑や花壇として使用する場合は養分の入った土壌改良材を混ぜます。
人力での作業が難しい場合は、小型の重機や耕運機での作業となります。



こちらのお庭では小型の重機を搬入し、掘削を行いました。



掘り下げた地面へ改良材の入った土を投入し、整地します。

改善方法③
[暗渠配管をする]

地下からの湧水がある場合や何日も雨水がはけない場合は人工パイプへ貯水・排水します。
地中へ網目状のパイプを伏せ、パイプ周りを通水性の高い砂利などで覆います。



黒いパイプが穴の開いた暗渠パイプです。溝へ配管します。



パイプは水はけの良い砂利の中へ埋めます。砂利周りは細かな土の流れ込みを防ぐために吸出し材でカバーします。

また各土地の条件により排水溝を設けるなど、さまざまな方法があります。

自分の住まいにあった排水方法を探すには、まずは専門業者へ相談するのが良いでしょう。
お庭が手つかずで土のままの方が作業もしやすくコストも抑えられることが多いので、既存の構造物などがない状態での検討がおすすめです。


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