
エクステリア専門店が考える「住宅の土地選び」 vol.1
最終的にはエクステリアの計画にも大きく関わってくる住宅の土地選び。
エクステリアや庭は、計画が後回しになりがちですので、「失敗した!」と思う方も多いものです。
住宅計画中から、エクステリアのことを頭の片隅に置いて検討すると、
最終的にとても満足できる住まいが完成するのではないでしょうか。
少しでも参考になるよう、エクステリアの専門店が考える住宅の土地選びについてご紹介します!
vol.1
・土地選びの前に
・基本的な土地選びのチェックポイント
・新潟における土地・地域の特性
vol.2
・エクステリア・庭に関わる敷地の周辺状況
・方位による敷地の特性
1、登記簿および公図におる調査
①所在地
②登記簿面積と実測面積は一致するか
③所有者と売主は同一人物か
④農地転用が必要ないか
⑤抵当物件ではないか
2、自治体等での調査
①都市計画法の市街化調整区域かどうか、将来の計画道路に入っていないか
②用途地域指定、防火・準防火指定はどうか
③建ぺい率・容積率・斜線制限・高さ制限
④下水道は完備しているか。浄化槽は設置できるか。汚水や雑排水の排水方法は。
上水道はきているか。都市ガス区域か
⑤ゴミの日、ゴミの出し方や分別の仕方は
⑥凍結深度はどのくらいか
⑦公園や風致地区、景観条例などの規制はないか
⑧道路・橋・下水道・区画整理・鉄道・バス・公園・公共施設・大型店・ビルなど、将来の都市計画はどうか
3、現地での環境・敷地調査
①道路に2m以上接しているか
②崖や山崩れの危険性はないか、台風や地震があっても大丈夫か
③盛土、埋立地かどうか
④湿地や軟弱地盤ではないか
⑤敷地内に雨水が流入しないか
⑥地形はどうか
⑦地勢はどうか(平坦または南下がりの緩傾斜が理想)
⑧山や海、森や林など、周辺の眺めや環境は
⑨町の雰囲気はどうか
⑩工場等の騒音や悪臭はないか(季節別に)
⑪車の交通量による騒音や危険性は
⑫電柱・側溝・既存配管は
⑬日照と通気性はどうか(午前と午後の差、四季による差)
⑭湿気具合はどうか(季節別に)
⑮電気、ガス、電話線の引き込みは、下水道の有無とその位置は
⑯隣地との境界はどうか
⑰隣地建物の開口部・トイレ・浴室の位置は
4、生活に必要な周囲の施設・交通の調査
①通勤・通学の手段と、それに要する時間(最寄駅やバス停までの所要時間も含む)、定期代や始発・最終の時間、間隔はどのくらいか。交通渋滞はどうか
②駐車場は取れるか
③幼稚園・保育所、小学校・中学校は近いか
④商店街・スーパー・コンビニ、クリーニング店、レストランなどが近くにあるか
⑤医療施設や薬局、銀行などは近いか
⑥区役所・市町村役場・郵便局・警察などの公共施設近くにあるか
⑦公園など安心して子供が遊べる場所は近くにあるか
⑧工場・ゴミ処理場・汚水処理場などからの公害、土壌汚染は大丈夫か
●沿岸部
沿岸から2kmは潮風の影響を受けると言われていますが、もちろん風の強さや周辺状況などによって違います。
沿岸部の被害
・建物や設備、エクステリア、車や自転車の劣化・サビ
・植物へ与える潮風の影響
・潮風や飛砂による汚れ
・強風(破損・凍結・植物への影響)
エクステリア・庭についての対策としては、
・アルミ製品、スチール製品を長持ちさせるためには小まめに水洗いする。
・サビやすい自転車などの収納を考える。
・植物の選定や管理に注意する。
・風よけのためのフェンスやパネル、風除室などを設置する。
●積雪
近年は積雪量が減ってきていますが、地域によって積雪量は異なります。
新潟市だけでも、中央区・東区・西区は比較的積雪が少ないですが、北区・江南区に続いて、秋葉区・南区・西蒲区は多くなります。
それぞれの地域の積雪量などに合わせた計画を。
エクステリア・庭についての注意点として、
・積雪量に合わせた商品(カーポートやテラスなど)を選定する。
・カーポートやサンルーム設置の際は、住宅屋根からの落雪を考慮する。
(設置する予定があれば、最初から住宅の屋根形状を検討しておく)
・除雪や雪おろしについてのスペースを検討する。
・融雪設備や除雪車の有無などを考慮する。
・植物や和風の添景物(灯篭など)は雪囲いをする。
●造成地について
ニュータウンなどの造成地は、街並みや道路・側溝などが整備され、境界もはっきりしているため安心です。
また同世代の世帯が多く、近隣付き合いがしやすいということもあります。
ただし、埋立地の場合、元はどんな土地だったのかということを確認する必要があります。
例えば、田んぼや沼地だった場合、地盤が緩い可能性があります。住宅の基礎を強固にする必要があったり、地盤によってエクステリア部分が下がったりする場合もあります。
また、工場などの跡地の場合は、一見きれいに見えても、土を掘ってみるとコンクリート片や石などが出てきて、庭づくりに苦労したということもあります。
実際に自分の足で現地や周辺を確認したり、
周辺に住んでいる人に話を聞くことができればなおいいでしょう。
エクステリア・庭についての注意点として、
特に植物を植えたり、家庭菜園を楽しんだりしたい場合、
庭の土が重要となってきます。
埋立地の場合、そういったことに向かない質の悪い土や水はけが悪い場合も多く、
土を入れ替えるなどの出費が増えます。
そういった土地に住宅を計画されるのであれば、
建物と同時にエクステリア・庭の計画を立て、土の入れ替え部分を計画しておくとムダな出費を最小限に抑えることができます。
●その他
・各種ハザードマップ
各市町村のホームページをご覧いただくと、
「液状化しやすさマップ」や「浸水ハザードマップ」など各種ハザードマップの情報が取得できます。
津波・洪水・浸水・土砂災害・液状化、融雪設備のある長岡市では地下水くみ上げによる地盤変動などについてまとめた資料がございます。お住まいになる地域について確認され、ひとつの参考にされると良いかもしれません。
・助成金や無料配布など
各市町村ごとに住宅に関する助成金があります。
エクステリア・庭に関するものでは、生垣設置(それに伴うブロック撤去)、雨水タンク、駐車場の嵩上げなどがあります。
また、地区協定やニュータウンなどそれぞれに地域で補助金や樹木等の無料配布などを行っている場合もあります。
一度、地域のホームページや町内会などで確認され、利用できるものがあればお役立てください。
vol.2では、
「エクステリア・庭に関わる敷地の周辺状況」「方位による敷地の特性」についてご紹介いたします!
15.03.27 更新
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